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入笠山 昆虫編 [昆虫:チョウ]

信州昆虫(&展望)撮影の旅も、今回でやっと最終回です(^^;

クジャクチョウの開翅を、ようやく綺麗に撮ることが出来ました。オオルリボシヤンマとともに、今回の撮影旅行の、もう一つの目標が達成されました(^^)


花に覆い被さるような、変わったポーズで吸蜜していました。この朱さが、光線の具合でなかなか出ないので、散々追いかけ回して撮影しました。裏面は、右の写真では表面が透けて見えますが、実際には黒い枯れ葉模様です。飛んでいる時は朱と黒に見え、一目でクジャクチョウと分かります。この2枚の画像はトリミングしてあります

クジャクチョウは、英名ではその名の通りpeacock butterfly。中国北東部、ロシア、ヨーロッパまで広く分布し、日本産はその亜種として、geisha(芸者)と命名されています。国内では、北海道と、東北・関東・中部の山地に生息し、岐阜・滋賀県境の伊吹山が西南限とされています。



アサギマダラも至る所に居ました。山頂で見た、上昇気流に乗り、一気に上空高く舞い上がっていく様は、それは見事な眺めでした (花はシラヤマギク)


今回は、羽根の薄いブルーが綺麗に出ているものをセレクトしてみました。飛翔シーンは光量不足で、感度を上げてもSSが稼げず、被写体ブレのオンパレードでした。やっぱり白馬のジャスピンは、奇跡だったようです(^^; (花はヨツバヒヨドリとオオバセンキュウ)



ミドリヒョウモンのメス。複眼の下付近に、折り畳まれて体に密着した、退化した前脚が見えます (花はマルバダケブキ)


ミドリヒョウモンのメスと、メスグロヒョウモンのオス


カラスアゲハと、花粉で赤くなったキアゲハ。ユリの花の中に潜り込んだのでしょう


ギンボシヒョウモンと、ウラギンヒョウモン

下書きの段階では、ほかに8枚のチョウの写真がありました。しかし、あまりにも多すぎるので、ジャノメチョウ系の地味目なものなどは割愛しました。(クロヒカゲ、ヒメキマダラヒカゲ、ヤマキマダラヒカゲ、ジャノメチョウ、キタキチョウ、イチモンジセセリ、ヒメアカタテハ、スジグロシロチョウ)

実はもう一種類、どうしても撮りたかったタテハチョウの仲間とは、今回出会うことが出来ませんでした。晩秋まで見られる可能性があるので、このタテハチョウに絞って、別の場所へ再挑戦しに行けたらと思います(^^)



昼食(山菜そば)を食べに立ち寄った、マナスル山荘に飾ってあった蝶の標本。
下段の中央にクジャクチョウも居ますが、可哀想な色になっていました。標本にすると、あの朱色は消えてしまうようです。
ちなみにこの中には、撮りたかったタテハチョウは写っていません(^^;

【 ご注意 】 下の画像は、マウスを乗せるとトリミングしたアップの画像になります。モニターの大きさや解像度によって違いますが、自分のノートから見ると、ほぼ実物大です^^
ルリボシヤンマ
入笠湿原では、ルリボシヤンマがテリトリーを張っていました。こちらは志賀高原で出会った オオルリボシヤンマ より少し小さく、腹部の模様もブルー一色でなく、黄色が混じっています。ホバリングの時間が長いのは同様で、飛翔撮影はそれほど難しくありません。どのトンボも同じですが、飛翔中は脚を折り畳んでいます。ISO感度を1000で撮り、さらにアンシャープマスクを強めに掛けてあるので、トリミングした画像はノイズだらけになってしまいました(^^;

ルリボシ、オオルリボシ、マダラの3種のヤンマは、とてもよく似た色と模様をしていますが、胸の模様で見分けることが出来ます。捕まえて腹部先端の形を見れば確実です。生息環境が少し異なりますが、フィールドでは胸の模様がはっきり見えないと、外見上は大きさと、腹部の色と模様に頼ることになります。よほど見慣れていないと、見分けるのは難しいです。



秋色に変身したアキアカネ。アキアカネは成熟しても、腹部しか赤くなりません。顔まで赤くなっているのはナツアカネです。右のロープにはアキアカネばかり9頭留まっていました


【 ご注意 】 右下の画像は、マウスポインタを載せると、顔の部分の拡大画像に切り替わります。あまり気持ちの良いものでもありませんから、見たい人だけどうぞ(^^;

左はハナカミキリの仲間。右のヒラタアブの仲間は、ミネラル補給なのでしょうか、口吻を伸ばして指をしゃぶっていました。刺されないことが分かっているので、じっくり撮らせてもらいました。痛くも痒くもありません。蚊を自分の腕に留まらせて、吸血中のドアップを撮る人の心理も、最近分からないでもないです(^^;



入笠山は、山頂からの展望が素晴らしい山でした。また登山道、湿原、お花畑に花がとても多く、昆虫、特にチョウの撮影には噂通りの絶好の環境でした。周囲の湿原、林道まで含め、じっくり見て歩こうと思うと、一日では足りなさそうです。お天気の良い時に、時間をたっぷり掛けて、再チャレンジしたいと思います。下山後は、インターへ向かう途中に温泉施設「水神の湯」があるので便利です。

翌日の長野中信・岐阜飛騨地方の降雨確率は90%だったので、休暇を残してまた途中退散です。天気が良ければ、乗鞍岳からの展望&花畑で昆虫撮影の予定でした。もう高原の花畑も、来年までお預けの季節になってしまいました。

昆虫を抜きにして、山からの展望写真や風景写真も、難しいですが面白く感じられるようになりました。次はどこへ行って、どんな景色を撮りましょう。いろいろ下調べている段階って、楽しい時間ですね(^^)

立山の雄山と乗鞍岳くらいは登ったことがありますが、それ以外は八方尾根など軽トレッキングまでで、本格登山の経験は皆無に等しいです。きちんとした靴、足(膝)をサポートするウェア類、トレッキングポールや、リュック式のカメラバッグなど、必要なものがいろいろあるようですね。さーて、どうしましょ。まぁ来シーズンまで熱が冷めなければですが・・・(^^;

三脚は、どんなものがよろしいのでしょう。実際に三脚をご使用の方、ご意見をお聞かせ頂けると幸いです。雲台は、一脚やミニ三脚が自由雲台なので、自由雲台(クイックシュー付き)が使いやすそうです。山に朝夕景用に持ち込める、1kgぐらいの軽量タイプがまず必要そうです。お試しで軽量タイプを使ってみて、本格タイプは後から買い足す予定です。最終的には現時点では、エルカルマーニュ645がいいかなぁと思っています^^


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mask

素晴らしい写真ですね。
しばし見入ってしまいました。
by mask (2007-09-20 06:28) 

美しい蝶ですね。初めて見ました。
by (2007-09-20 09:39) 

クジャクチョウ、メチャクチャ綺麗ですね~。
初めてみました。 標本にすると色が変わることがあるんですね。
by (2007-09-20 09:43) 

まりん

綺麗sです♪茜色っていうのかな、自然の色って素晴らしいなぁといつもみねさんのお写真を見て思います。
標本の蝶々はなんだか悲しいですね。
蝶の美しさは生きているからこそなんですね、感動しました。
by まりん (2007-09-20 10:04) 

achami

最初の写真、めん玉が!!!!
蝶々素敵ですよねぇ〜!!あ〜〜私も見たいぞ!
by achami (2007-09-20 10:35) 

shop-u3

羽に顔があるちょうちょですね。
見事な配色です。
by shop-u3 (2007-09-20 11:03) 

CARRERA

山に登ると嵌っちゃいますね!^^

私も登山は初心者なので、参考程度ですが、
私が使っているカーボン三脚は4段で、重量が2kg(マグネシウム雲台込み)あります。
これ以上軽いと、チョッと心配です。
by CARRERA (2007-09-20 13:28) 

蝶も鮮やかな種類がたくさんいますね(^^)
アサギマダラが大町にやって来ています。
青木湖や中綱湖で多く見られるようです♪
by (2007-09-20 15:46) 

みゅう

どれも本当に美しい写真ですね~^^
とんぼが止まったように見えているのもすごいです!
それ程難しくありませんと言われても難しく感じます(笑)
三脚、いいアドバイスがもらえるといいですね~^^
私はアドバイスどころか弟子にしてもらいたいくらいです(笑)
by みゅう (2007-09-20 16:25) 

シェパ

すばらしい写真ですね。感動的です。
クジャクチョウってほんとうにクジャクのように美しいですね。
こんなに美しい蝶が日本にいたのですね。知りませんでした。
ヒラタアブが指しゃぶりしている写真、おもしろいです。よく撮れましたね。すごいですよ!
by シェパ (2007-09-20 16:49) 

関西弁のオジサン

なんかすごいですね。
蝶やトンボも奥が深そうで、、、。
by 関西弁のオジサン (2007-09-20 17:18) 

八王子のおじ

クジャクチョウ開翅最高に綺麗です、
感動しました。
by 八王子のおじ (2007-09-20 20:23) 

pi-ro

クジャクチョウすごいですね!
目がいっぱいあるみたいで鳥もびっくりするのでしょうか。
by pi-ro (2007-09-20 20:32) 

pi-ro

初心者なりに雲台の水準器は重宝しています~♪
by pi-ro (2007-09-20 20:35) 

page47

お久しぶりです。ヽ(´∀`)ノ
テストも終わってブログ巡り再開です。
今日は新しい記事を書きました。
*コピペ文ですいません;;
by page47 (2007-09-20 21:07) 

Tiger

この派手な色合いは凄いですね。
日本にこんな蝶がいるなんて初めて知りました。
きれいだとは思いますが、急に目の前に飛んでいたら知らないだけに逃げるかも^^;
by Tiger (2007-09-20 21:50) 

HARU

今日の山歩きでクジャクチョウを見つけ追い掛け回しましたが、ボケボケで来年です。
アサギマダラの気流にのり舞い上がるところを見られたのですね、素晴らしい。
by HARU (2007-09-20 21:58) 

蝶々は苦手ですが、よく見ると美しいですね。
でも、蝶々のリン粉が怖いんです(w
by (2007-09-20 22:04) 

ちゃぱ

クジャクチョウ、凄い綺麗な柄ですねぅ☆ミ
by ちゃぱ (2007-09-20 22:28) 

an-kazu

カーボン製で保有レンズとのバランスを考慮、といったところでしょうか?

 私はアルミ製を使用しているのですが、重くて冷たいため山向きではありません。
by an-kazu (2007-09-20 22:38) 

3doors

こんばんはヽ(´▽`)ノ”
クジャクチョウは、父が標本にしてくれた蝶で、とても懐かしいです(。^ω^。)
ミドリヒョウモン…見たいことあります。そういえば、松本に住んでいたころはよく見かけたな、という感じです。
振り返ると、名古屋に住んでから見かけるのは、キアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、モンシロ、モンキ、ムラサキシジミだけで…ずいぶんと、贅沢な暮らしをしていたな…と感じます。蝶は好きだけど、色々な種類の蝶を見れることが当たり前だったことに、いまさら気づきました。

ちなみに、こちらで見れるトンボは…シオカラとアキアカネだけです(笑)
by 3doors (2007-09-20 22:40) 

littleducks

派手な蝶ですね。見たことないです。
by littleducks (2007-09-20 22:50) 

Gamaoyabeeeen

クジャクチョウの後ろの羽の紋様が実写の目玉のように見えますね。
こんなキレイな蝶がおったかー。スバラシイです・・・!
by Gamaoyabeeeen (2007-09-21 00:00) 

CARRERA

自宅に戻ってエルカルマーニュ645を見ると、2340gありますね。
個人的には、もう少し軽い535か545の方がお勧めですね!

私と同じようにひざ痛があるようですので、重量は少しでも軽くです。
私の場合カメラが重いので軽いサブ機は何時も考えていますが、なかなか・・・^^
ちなみに現在フィットネスクラブに通って腹筋と背筋を鍛えてひざ痛対策をしています。
ランニングマシンも最大斜度18度に設定して山歩きに備えて特訓をしてま~す♪
by CARRERA (2007-09-21 00:00) 

kone

どの写真も素晴らしいですね!さすがです!
koneはエルカルマーニュ645持っていますが、まだ一度しか家の外に持ち出していません(^◇^;)
by kone (2007-09-21 00:14) 

鮮やか色合いですね!
写真もシャープで、すごく綺麗だ!
みねさんのシャーターチャンスの捉え方・・・何度来ても、感心させられます。
by (2007-09-21 12:28) 

こんにちは^^
孔雀蝶は随分赤いんですね・・・ あまりにも美しすぎて、毒でも持っているように《茸と一緒にしているmimimomo》
感じてしまいます^^
それにしても沢山の蝶に出会えたのですね~。行った甲斐がありましたね・・・
こんなに上手く写せたら、時間を掛けて行ってもいいですね。お花も沢山あるのなら
この時期の入笠山をそのうち目指さないと・・・でもこれは団体だと無理ですよね。単独行?
やはり夫と一緒だわね(--;)
by (2007-09-21 12:43) 

テリー

孔雀蝶、スッ極綺麗ですね。なかなか撮れないでしょうね。
by テリー (2007-09-21 14:59) 

あいこさんのところからきました。
とても綺麗で、言葉になりませんでした!
写真ってこんなに綺麗なんですね~
by (2007-09-21 17:16) 

響

1枚目は綺麗ですね。
なんて鮮やかな蝶なんでしょう。
指に留まらせて撮るなんてみねさんスゴイ!
by (2007-09-21 20:03) 

クジャク蝶、美しいですね。
青い目に見える模様の色合いに感動です。
by (2007-09-21 21:07) 

みね

☆皆さま、nice!&コメントをありがとうございました(^o^)
まとめてレスで申し訳ありませんm(_ _)m

クジャクチョウは白馬でも追い掛けましたが、どうしても綺麗に撮れなかったので、
今回リベンジが叶いホッとしました^^
チョウとは思えない模様ですが、本当にきれいな模様と色です。
意外とすばしこく飛び回りるので、花に留まって蜜を吸い出すまで見届けて、
接近を開始します^^

三脚のアドバイス、ありがとうございました。普段、動くものを撮っているので、
お荷物になるだけだったので、全く興味がありませんでした。
山で風景を撮り始め、朝夕の光線の弱い時に必要を感じました。
また、姨捨と八ヶ岳の夜景も、三脚さえあれば撮れただろうと思います。
車から近い場所なら重くても構いませんが、山に担ぎ上げるとなると、
少しでも軽い方がいいですね。しかし軽過ぎても、ブレてしまう・・・。
バランスを考えて購入したいと思います。ありがとうございました(^^)

otogiriさん、松本にお住まいの頃は、いろいろなチョウを見る機会があったでしょうね^^
mimimomoさん、お花は本当に多い場所ですね。今回も単独行でした。
ご主人とお二人で回られると、よろしいのではないでしょうか^^
by みね (2007-09-22 00:27) 

春分

ひとつひとつを原寸大の大きな写真で見たいですね。
ミドリヒョウモンは微妙な色合いがいいものですね。
by 春分 (2007-09-22 11:41) 

やすお

わたしも1Kg程度の軽い三脚持ってますがデジタル一眼では使えず、いまではコンデジ専用です
by やすお (2007-09-22 21:11) 

たろちぅ

一枚目、ものすごく鮮やかでカラフルなちょうちょさん。
by たろちぅ (2007-09-23 04:46) 

ゆる

クジャクチョウ、キレイですね~♪ こんな蝶いるんですね!
この色合い、リオのカーニバルで踊ってそうな感じです。例えが悪いですね^^;
3脚選ぶのって難しいですね。軽くても中型大型カメラ用だとそこそこ重たくなりますね。
値段もかわいくなくって悩んで悩んで結局買うに至ってません^^;
by ゆる (2007-09-23 22:51) 

さるぼぼ

アサギマダラというチョウのブルーがとてもきれいです。光を透過してしまうような。
何にでもはまるといろいろほしくなっちゃいますね!
私も山にはまって、毎週のように山グッツの店を徘徊しています・・・。
by さるぼぼ (2007-09-24 07:08) 

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